【求む、点取り屋】日本代表の「決定力」不足を解消できるのは誰だ!?

日本代表の「決定力」不足を解消できるのは誰だ? 特集

長い間「決定力不足」と言われている日本代表ですが、解消できそうな選手はいるのでしょうか?

すでに日本代表に呼ばれている選手、まだ呼ばれていない選手の「決定力」についてデータを調べてみました!

そもそも「決定力」とは

あいまいな言葉である「決定力」ですが、よりわかりやすく言えば「限られた時間でゴールを奪う力」と表せます。

そして、その能力を端的に表せるデータとして1試合(90分)あたりのゴール数を見ていきます。

シーズンで10ゴールしている選手がふたりいた場合、より出場時間が少ない方が「決定力」が高いというわけです。

また、チーム力によってチャンスの数、打てるシュートの数が異なるためシュートの決定率も重要な基準に。数少ないチャンスを決めきるのも良いストライカーの条件です。

このふたつの指標から「決定力」が高い選手を探します。

日本代表選手の決定力データ

データ分析の対象とするのは以下の11人。ここ数年クラブや代表で数多くゴールをあげている選手をピックアップしました!

プレーするリーグのレベルはそれぞれ異なりますが、ここではあえて区別はせずに分析します。

対象選手

大迫勇也(ブレーメン→ヴィッセル神戸)
南野拓実(ザルツブルグ→リバプール)
古橋亨梧(ヴィッセル神戸→セルティック)
浅野拓磨(パルチザン→ボーフム)
オナイウ阿道(横浜F・マリノス→トゥールーズ)
上田綺世(鹿島アントラーズ)
前田大然(横浜F・マリノス→セルティック)
三笘薫(川崎フロンターレ→ユニオンSG)
小林悠(川崎フロンターレ)
奥川雅也(ザルツブルグ→ビーレフェルト)
鈴木優磨(シント=トロイデン→鹿島アントラーズ)

では、それぞれの「決定力」データを見ていきましょう。

日本代表の決定力データ
選手名G/90分 代表G/90分 クラブ決定率 クラブ期待度
オナイウ阿道2.06🥇0.5018.4%🥇
上田綺世0.000.80🥇17.6%🥇
奥川雅也0.3826.7%🥇🥇
三笘薫0.000.64🥉24.8%🥈🥈🥉
小林悠0.65🥈15.9%🥈
大迫勇也0.71🥈0.3013.7%🥈
古橋亨梧0.60🥉0.5617.5%🥉
南野拓実0.430.4319.6%🥉🥉
浅野拓磨0.550.38
前田大然0.000.3816.3%
鈴木優磨0.37
FBREFの数値をもとに算出
※ペナルティキックを除く
※空欄箇所はデータ不足
※(2022/2/25時点)

・ゴール/90分(代表)
→直近3年(2019年以降)の代表戦での成績から算出。なお、決定率はデータ不足のため省略

・ゴール/90分、決定率(クラブ)
→直近約3年(2019年以降のシーズン)クラブでの成績から算出。

現在代表を引っ張っている大迫や南野を上回る数値を記録している選手が何人もいることがわかります

特に、オナイウ、上田、奥川、三笘の4選手は高い数値を記録しながら、代表での出場時間は全員150分以下。今後に期待できそうな選手たちです。

決定力不足を解消できそうな4選手

オナイウ阿道

生年月日:1995年11月8日(26歳)
身長/体重:180cm/75kg
ポジション:センターフォワード
昨シーズンの成績
20試合12ゴール0アシスト
日本代表:3試合出場3得点

どの指標でも高い数値を記録。

代表ではまだ出場時間が短いため外れ値に近いものの、2試合目でハットトリックを決めており、90分あたりは2点超え

所属するフランス2部トールゥーズでもコンスタントに点を決め続け、シーズン2桁に乗せました。

上田綺世

生年月日:1998年8月28日(23歳)
身長/体重:182cm/76kg
ポジション:センターフォワード
昨シーズンの成績
29試合14ゴール1アシスト
日本代表:6試合出場0得点

クラブで高い決定力を見せている鹿島のストライカー。

90分あたりの得点数は0.8と飛び抜けて高く、決定率も高水準です。

今シーズンは鈴木優磨との2トップでJリーグ得点王を狙います。年齢も若く、今後さらに飛躍する可能性も十分。

奥川雅也

生年月日:1996年4月14日(25歳)
身長/体重:176cm/66kg
ポジション:ウイング、セカンドトップ、トップ下
昨シーズンの成績
13試合1ゴール0アシスト
日本代表:0試合出場0得点

決定率が飛び抜けて高いのが特徴のウインガー/MF。

所属するビーレフェルトはブンデスリーガで下位に位置するため、チャンス自体が少ないものの、今シーズンはなんとあのレバンドフスキを上回る決定率を誇ります。

日本代表には未召集。このまま活躍すれば最終予選後には呼ばれそうです。

三笘薫

生年月日:1997年5月20日(24歳)
身長/体重:178cm/73kg
ポジション:ウイング、サイドハーフ
昨シーズンの成績
20試合8ゴール3アシスト
日本代表:1試合出場0得点

ドリブラーでありながら得点数や決定率が極めて高いのが三笘。

決定率は25%と奥川と並んで飛び抜けており、現在ウイングバックで起用されていることを考えると、今後さらに得点数は伸びてくるはず。

潜在的な能力で言えば間違いなく日本屈指のものを持っています。

次の日本代表エースは誰だ?

長く大迫や南野が支えてきた日本代表の攻撃。

ワールドカップに向けてさらに得点力を高めるには彼らと競争するアタッカーが必要になります。

データを見ると、大迫や南野を超える数値を出していながらまだまだ代表キャップが少ない選手たちがたくさんいます。彼らのうち誰かが次の代表をエースとして引っ張っていくのかもしれません。

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